Q.筋肉づくりにサプリメントのプロテインは必要か
A.必ずしも必要ではない
日々の食事からタンパク質を摂取できれば問題ない。サプリメントのプロテイン(タンパク質)が筋力トレーニングの効果を飛躍的に高めて筋肉づくりを促進することはない。運動しないでタンパク質の摂取量を増やすだけでは筋肉づくりの刺激になりません。運動してもタンパク質を摂れば摂るほど筋肉合成が高まるわけではない。サプリメントの良さは、食品からタンパク質を摂るよりも体への消化・吸収が早い、余分な脂肪やエネルギーを摂らずにタンパク質だけを摂取できるなどがあります。日々の食事からしっかりとタンパク質を摂ることを心がけ、足りない分をサプリメントのプロテインで補うという考え方が大切です。
Q.トレーニングをしてもなかなか筋肉がつかない
A.主食が少ないなど、エネルギーが不足している可能性がある
タンパク質が筋肉合成に利用されるためには、エネルギーが充足していることが重要です。筋肉をつけようとしてタンパク質の多い食品を摂っていても、主食が少ないなどエネルギー不足した食生活だと筋肉合成は進みません。
Q.肉と魚、どちらが良いのか
A.栄養面の違いはあるが、どちらが良いとはいえない
タンパク質摂取の観点からは肉と魚には差はない。肉と魚の栄養面での差は脂肪の種類にあります。魚は肉よりも多価不飽和脂肪酸を多く含んでいます。多価不飽和脂肪酸は植物油に多いので、魚の脂肪組成は植物性の油に近い。北極圏に住んでいるイヌイットが、脂肪の多い食事をしているのに心臓病が少ないのはエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)などの多価不飽和脂肪酸を含んだ魚油を摂取しているからだと考えられています。植物油が常温で液体なのは多価不飽和脂肪酸が多いためです。魚の脂肪は温度の低い海水中でも固まらないように多価不飽和脂肪酸に富んでいる。常温で動物性の脂肪が固体なのに対して、植物性の油や魚油が液体なのは、脂肪酸の組成が異なっているためです。このほか、魚は肉よりビタミンDが多いという特徴もあります。栄養面でこれらの違いはありますが、肉より魚のほうが良いといえる根拠はない。
Q.運動しても体重が減らないのはなんで
A.消費エネルギーより摂取エネルギーが多いと体重は減らない
運動で消費エネルギーを増やしても摂取エネルギーのほうが多ければ体重は減らない。例えば、ジムで60分ほど筋トレとミット打ちを頑張った後は体重が減ります。しかし、このときの体重減少は発汗で水分が減少したためであり体脂肪が減ったためではない。運動で消費エネルギー量を増やすのは楽ではない。1kgの体脂肪には約7000kcalのエネルギーが蓄えられており、これは速攻で蓄積したものではなく、減少させるにはある程度の期間が必要です。消費エネルギーが摂取エネルギーを上回った状態が続けば体重は必ず減少します。1日あたり500kcal不足した状態にしたときの体脂肪減少は2週間で1kgです。あせらずトレーニングと食事療法を継続しましょう。
Q.ご飯やパンなどの主食は少なめのほうが良いのか
A.主食は多くの栄養素の供給源です。単に少なくすれば良いというものではない
食べ過ぎてエネルギーが過剰な状態になれば太りますが、それはご飯やパンだけに限ったことではない。
Q.ご飯とパンではどちらが良いのか
A.パンのほうがエネルギー摂取量は多くなりやすい
どちらが良いとはいえません。ご飯はそのまま食べますが、パンはバターやジャムなどをつけて食べることが多いです。このため、パンのほうがエネルギー摂取量が多くなりやすい可能性があります。
Q.スポーツドリンクはうすめたほうが良いのか
A.うすめないほうが良い
市販のスポーツドリンクはそのまま飲むことで運動中に必要な水分・炭水化物・ナトリウムが補給できるように調整されています。エネルギー消費量の多いトレーニングをしているアスリートでは、エネルギー欠乏にならないように炭水化物の摂取が必要な場合があり、薄めて飲む必要はない。健康のためやダイエット目的で運動している場合には、炭水化物が不足して血糖値が低下するようなことがなければ、運動中に炭水化物を補給する必要はなく、炭水化物の入ったスポーツドリンクを飲む必要はない。また、発汗量がそれほど多くなく、体重減少もないような場合にも、スポーツドリンクを飲む必要性はあまりない。
Q.スポーツドリンクは太るのか
A.太りやすい飲料ではない
スポーツドリンクの炭水化物濃度は5%ほどで、一般ソフトドリンクの10%よりも低い。500mlあたりのエネルギーは、スポーツドリンクが100kcal程度に対してソフトドリンクでは200kcalです。太るのはエネルギー摂取量が消費量を上回った状態が続くことによります。スポーツドリンクには炭水化物が含まれているので、どんなに飲んでも太らないとはいえませんが、ソフトドリンクより太りやすいということはない。
Q.サプリメントを使用しなければトレーニングに必要な栄養素が摂れないのか
A.サプリメントがなくても必要な栄養素は十分摂取できる
色々な食品を摂り、必要量のエネルギーを摂取していれば問題ない。色々な食品とは以下内容となります。
【主食:主菜:副菜=3:1:2】
・主食 ご飯、麺類、パン(炭水化物)
・主菜 肉、魚介、卵など(タンパク質、脂質)
・副菜 野菜、海藻類(ビタミン、ミネラル)
これに「果物」と「乳製品」を加える
Q.アルコール飲料の適量とはどのくらい
A.食事がおろそかになったり食べ過ぎたりしない程度にすること
アルコール飲料は食欲を高めます。飲んだ後でもラーメンなどが食べられてしまうのは、そのためです。飲酒して太るのは食べ過ぎることの影響が大きいと考えられます。一方、飲み過ぎると、バランスの取れた食事を摂ろうとする気持ちが損なわれることがあります。一般的に適度な飲酒は1日平均で純アルコール量として約20g、限度は40~50gとされています。アルコールは体内で代謝され、最後は水と二酸化炭素になる。夜遅くまで飲んでいると翌朝までにアルコールが処理しきれない場合があります。以上のことから暴飲暴食は要注意です。